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2025年 大阪実践塾 秋季合宿 レポート

  • mizunocchi
  • 14 時間前
  • 読了時間: 25分

 

2025年11月1日(土)〜11月2日(日)の2日間にわたり滋賀県甲賀市(グリーンヒル・サントピア)にて大阪実践塾秋季合宿が開催された。

宇城憲治館長、榎本麻子師範、宇城拓治師範の指導のもと、大阪実践塾生をはじめ東京・長野・東海・福岡の国内支部、海外はアメリカ・ニューヨーク支部からの参加もあり総勢45名が集った。

 

初日の合宿の始めに宇城館長から参加者に向けて「強さより深さを求める」との御言葉をいただいた。

現代ではスポーツを始めとして、政治経済などの世界においても「強さ」を求めるがあまり「深さ」を求める姿勢がなくなっている。

人間は「強さ」ではなく「深さ」を求めていく中で本来の人間力が育まれ、その人間力から人間の真の力、真のエネルギーが生まれる。

「人間が生まれながらに本来持っている「真の強さ」とは、強さよりも自らが深さを求めていく中で培われていくもの、その深さを宇城空手の稽古を通じて求めていく」という宇城館長の御言葉で二日間の合宿が始まった。

 

その後は宇城館長より「深さ」を求めた先にある人間の真の力、エネルギーでの実証が示された。


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 宇城館長のエネルギーで椅子を持った塾生が動かされる



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宇城館長の凄まじいエネルギーで椅子を持った大勢の塾生が一瞬で動かされる



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手首を押さえた塾生に対し、手を一切動かさずにエネルギーで倒す宇城館長



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エネルギーを塾生に映すことで同じことを体験させる宇城館長



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宇城館長のエネルギーで階段のステップがなくなったと感じ、上に上がれなくなる

 

宇城館長に示していただいた実証の数々は人間の「深さ」を求めた先にあるものであり、それを養うためにあるのが宇城空手の型であり分解組手であると参加者が再認識し、「強さではなく深さを求める」ことをテーマに、その後は指導者および準指導者のもと、各班に分かれて稽古を行った。



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各班に分かれての型と分解の稽古

 

二日間の稽古を通じて参加者が感じたことは、「深さ」を求めていくには宇城空手の稽古と日常での行動や言動である「生き様」が繋がらなければならないということ。


宇城空手の稽古と日常を切り離すのではなく、宇城空手の稽古と日常とが繋がった中での気づき、フィードバックを積み重ねていく中で「深さ」を身体で身につけるということ。


「進歩成長とは変化すること、変化するとは深さを知ること、深さを知るとは謙虚になること」という、宇城館長の御言葉を改めて参加者の全員が胸に刻んだ合宿となった。


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集合写真

感想文

 

●大阪 会社員 40代 男性 AK


 宇城先生、大阪合宿での大変貴重な御指導をありがとうございます。

合宿の冒頭で先生からございました「強さより深さを求める」という御話は現代への警鐘だと思いました。

空手に対してのことだけではなく、スポーツや現代の政治経済、子供達の受験競争など、世の中のあらゆる物が深さではなく強さを執拗に求めてしまった結果、現代の対立構造ありきの競争社会が生まれたのだと思います。

強さを求めれば行く先々で対立構造を作り出し、その中でさらに強さを求めるがゆえに人の心は「自分さえ良ければ」という自分中心の我欲に支配されてしまいます。

先生からは「スポーツなど世の中のほとんどは世界では強さを求めるがゆえに、深さを求めることができなくなっている。その中でも空手は最低のレベルだ」という御話がございました。

空手での「相手を倒そう」という意識では深さに向かうことなどできるはずがないということを感じ、空手の稽古ではなく、日常での自分自身の行動や言動、生き方でもって「深さ」を求め、その時に感じたことを空手の稽古に活かす。日常と空手の度重なるフィードバックを通じて深さを求めていくことが大切なのだと思いました。

深さを求めていく先にあるのが本来の強さである人間力の向上であり、その人間力は人間が生まれながらに細胞にインプットされていることであり、その深さから生まれるエネルギーと術技を今回の合宿で先生から何度も示していただきました。

先生が椅子に座り、多人数から手首を抑えられていても手首を動かすことなくエネルギーでもって多人数を倒す術技を示され、その次は近くの椅子に座っている塾生にもエネルギーを映すことで先生と同じように多人数を倒すことができるということを示してくださいました。

先生が塾生にエネルギーを映す際に先生は「何もしない、手首も動かさない」ということを仰り、先生のエネルギーを映すには自分が素直であることが大切だということを再認識いたしました。

画家のピカソの言葉に「子供は誰でも芸術家だ。問題は大人になっても芸術家でいられるかどうかだ」というものがあり、ピカソは子供の持つ素直な感性をたたえておりますが、まさに宇城空手を学ぶ子供達は素直に先生のエネルギーを映しております。

我々大人は頭で考えて先生のエネルギーを捉えよう、理解しようとしてしまいます。

そこに子供と大人の大きな差があり、大人は型稽古を通じて頭ではなく身体で素直になるということを身につけなければ「深さ」を求める世界へ入ることはできないということを痛感いたしました。

今回の大阪合宿の班分けの稽古ではKさんの補助として白帯の方の指導をさせていただきました。

稽古は三本移動から始めましたが、先生が何故三本移動組手から始める様に言われたのかを考えました。

稽古中に感じたことは、三本移動組手は自分さえ良ければいいという感覚で相手に突きを突き込んでしまったりしていては相手との間の感覚がバラバラになり、相手との一体感がまるで無くなってしまうということでした。

防御する側も相手の攻撃を受け入れながら受けるということが大切であり、始めにお手本としてKさんと三本移動をさせていただきましたが、先生の仰る調和の動きの基本が三本移動にあることを感じました。

相手と自分とを取り巻く空気がぶつからずに一体となりながら三本移動組手をすることが大切であり、俺が俺が、自分が自分がの感覚のままでの三本移動では相手と一体感がなくバラバラになってしまいます。全ての分解組手の基本が三本移動にあるということを感じ、その難しさを感じました。

今回の指導ではナイファンチン、クーサンクーの型と分解をメインに行いましたが、自分自身ができていないということを思い知り、指導させていただくことで自分自身を振り返る貴重な機会をいただきました。

また、相手に伝えることの難しさを感じましたが、それは自分が無意識に言葉で伝えよう、教えようとしているからであり、自分ができていれば言葉で伝えようとせずにやってみせればいいだけです。

自分がきちんとできていない、分かっていないから無理やり言葉で伝えようとして難しさを感じる。

やってみせるということがいかに難しいことなのか、指導者は何倍も勉強しなければならない、稽古しなければならないということを思い知りました。

今回の指導で白帯の方達にお伝えしたことは自分自身に向けてのことでもあり、指導させていただきながら自分が教わっているということを何度も感じました。

指導させていただきながら思い出すのは先生に御指導いただいたこと、榎本師範、拓治師範に今まで御指導いただいたことであり、今までに御指導いただいたことを振り返りながら指導させていただくことで我が身を知る貴重な機会をいただきました。

合宿の懇親会、二次会では今まであまり話してこなかった方とも膝を突き合わせて御話させていただき、共に先生に御指導いただいていることを深める貴重な場を経験させていただきました。

先生に御指導いただいていることは日常や仕事に繋げて活かしてこそ深まっていくというお話を共にさせていただき、強さを求めるだけでは宇城空手は上達しないということを塾生同士で再認識いたしました。

先生からは「進歩成長とは変化すること、変化するとは深さを知ること、深さを知るとは謙虚になること」という御言葉をいただいており、この先生の御言葉は塾生の全員が知っている言葉です。

宇城空手を通じて人間力を高めて謙虚になり、生かされている自分に気づき、その気づきをさらに深めていくことに道があり、その道は先生が太陽として我々塾生に照らしてくださっております。

我々大人はその先生が照らしてくださっている道をただひたすらに歩んでいる姿を次世代の子供達に見せていかなければならないと思います。

その大人達の姿から子供達は何かを感じ、素直なままで大きく成長していくように思いました。

宇城先生、大阪合宿での大変貴重な御指導と気づきをいただける機会をいただきありがとうございました。

今後とも御指導御鞭撻をよろしくお願いいたします。

 

●大阪 会社役員 50代 男性 KM


 宇城先生、大阪合宿を開催して頂き、心から感謝致します。ありがとうございました。全国、海外から集われた塾生の皆様とともに大変有意義な時間を過ごす事が出来ました。宇城先生、榎本師範、拓治師範、そして塾生の皆様からエネルギーを頂いた合宿となりました。ありがとうございました。

強さを求めるのではなく深さをもとめるご指導では驚きと感動の連続でありました。椅子を3人でひっくり返す検証で先生が中心を押さえたら全く動かない。そして指1本で触れるだけで椅子が持ち上がらなくなり、動けなくなりました。3人ではなく大勢で支えたとしても更に凄いエネルギーが伝わってきて気がつくと崩されていきました。一番感じた事は、気を通されエネルギーが伝わってくると全体が引き寄せられ一つになる感じがします。先生に講義を頂いている時も同じで気がつくと先生の近くに引き寄せられる感じがします。塾生の皆さんが気を通され動けなくなる時を見ていて塾生全員が一つの生命体の様になっていく様な感じがし感動しました。神秘としか言いようがなく、人間とは?命とは?何かを自分に問いかけられました。エネルギーが伝わってくる方向も、列の一番、後方から伝わってきたり、自分の足から感じたり自分では全く気がつかない所から伝わってきて崩れていく。動き出すと自分の力ではどうしようもなく止める事は出来ない。これはまさに今の日本の状況を気づかせて頂いていると感じました。学校教育費無償化のことも一般庶民からはお金を払わなくていいのでいいような気がしますが、全体を見る事が出来れば、先生のご指導通り、勉強意欲がない人が集まり、結局、全く意味のないものになり、自滅に向かっている事になると思います。庶民は気づかない。私たち庶民の勉強不足を痛感致します。

各班に分かれての稽古では、先生から引手の大切さ、肩を動かさない事のご指導で私自身、型、分解で稽古をさせて頂きましたが全く出来ていない事をつきつけられました。しかし塾生の皆さまからの気づきから一人稽古での自身のテーマが見えて参りました。ありがとうございました。

先生の肩を動かさない検証で、何回も一触させて頂きました。ありがとうございました。そこには、柔らかい空間というか何のひっかかりもなく、気がつくと自由自在に崩れていきました。基本、型、分解組手、全ての動作において自分の身体が一つにならないとぶつかる動作になると感じました。

先生に気を通して頂き技をかけると全く衝突しない柔らかい調和融合の世界があります。相手に技をかける時、何もしない方が勝手に崩れていき、自分も投げられてしまう勝ち負けのない世界があります。ここに世界平和の世界が存在し感動致します。この感覚を身体に刻みこみ日常での実践を一人稽古にて精進して参ります。

先生が何度も子供たちに見せたいと仰られました。そして宇城空手を学んだ子供たちの中から政治家、医者、教育者等を輩出し世界を変えていく。先生の情熱が胸に突き刺さりいつまでも心に残ります。この様な子供たちの未来を創るのは私たち大人であり、塾生の使命であると確信させて頂く合宿となりました。私自身が変化し日常の中で縁する方に寄り添いエネルギーを与えていく自分自身に成長してまいります。今後ともご指導の程、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

●東京 出版社 40代 女性 YT


この度も、途切れる時間のない合宿という学びの場をいただき、誠にありがとうございました。宇城空手を学ぶ意味を、改めて自分に問う時間となりました。

 「強さを求めることから、深さに向かうことへ」というテーマ。あからさまに「強さ」を追うことはなくても、人と自分を比べたり、優位に立とうとしたり、「強さ」を根とした価値観を捨てられずにいることに気づきます。欲や我が、調和の最大の妨げであることをずっと指導していただいていますが、身体はわかっていないことが分解組手であからさまになります。

部分体から統一体へ、強さから深さへ、対立から調和へ。宇城空手の教えと実践を幼少期から染み込ませれば何が起こるかを、宇城杯で目の当たりにしました。未来に暗雲立ち込めるような日本で、こんなに強い希望の光がある。一人でも多くの子どもたちを宇城先生に、宇城空手に出会わせること、そのチャンスを作ることが、宇城空手を学ぶ大人の使命であると、改めて感じました。

そのためには理屈でも理論でもなく、身体の中から湧き出る情熱が必要です。言葉で人を動かすことはできません。また、言葉に踊らされる人間であってもなりません。そういう、真偽を嗅ぎ分ける身体を磨き、自らエネルギーを発するために、稽古が必要なのだと思いました。

グループ分けでは拓治師範にご指導いただきました。力と欲を捨てられない、アタマは分かっていても身体はそうは動かないもどかしさがずっと続きました。一方、時折回ってこられる宇城先生に「こうだ」と課題を与えられた拓治師範は、先生が去った後、すぐにその課題をクリアされて、さらに噛み砕いて私たちに教えてくださいました。この、先生の手本を写し取る力、技量、ひらめきなどは、日々の稽古や研究などの積み重ねで発動するものなのでしょう。そこに至らない自分には、それを「センス」という実態のないような言葉でしか表現できません。まさに先生がホワイトボードに描かれた、a、b、cとレベルが上がっていく山の図です。小さなaの山からはbもcも「ある」ことは分かっても詳細は理解できません。aからbへ続く道があればいいですが、aを下りなければbに向かう道はないかもしれない。

 しかし、宇城先生、両師範、先輩方が「こっちだ」と導いてくださいます。宇城空手のメソッド、プロセス全体を2日間で駆け足で追体験した感覚になりました。シンプルかつ明解。しかしそこには人間性が大きく関わってくるがゆえに、簡単ではない。深さを追うがゆえに謙虚にならざるを得ない。この学びのループの先には平和しかない。そう信じられます。

先生の気の中で投げ合ったり駆け回ったり。自力ではあり得ないことを思う存分繰り返して、本当に楽しい時間でした。エネルギーをいただきました。

改めて、貴重なご指導をありがとうございました。

引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。


●長野 大学教授 40代 男性 YU


宇城先生、この度の合宿において多くの気づきと学びをいただきましたこと、深く感謝申し上げます。また榎本師範、拓治師範にもご指導いただきましたこと、改めて御礼申し上げます。

初日の稽古冒頭に「強さより深さを求める」というお言葉をいただきました。このことは「目に見えているものの奥にある、目に見えないところにある本質を見ようとする心と身体をもつこと」の重要性をお示しいただいたものと理解いたしました。目に見えるものしか追うことができないのは、結局自らの欲でしか考えることができないことの証であると。しかし本来、人間の有する本質的な価値は、もっと別次元にあるということを知り、その方向に進まねばならないと。このことは、頭ではなく身体で感じ、気づかない限り、わかったつもりになっているだけで、永遠に真の意味で先生のおっしゃる高次元のレベルへのジャンプをすることはできないことも同時に改めて強く感じました。

一列に手をつないだ塾生に先生が信号を送るだけで、末端まで瞬時にエネルギーが伝達する一方で、途中に一人でも身体で受けとることをしない者がいればそこから崩れていくいう検証により、先の心身のありようの大切さを確認いたしました。また、子供のもつ素直さ、まだ失われていない人間本来の姿のあるうちに、このことに気づく機会を多く設ける必要性について、これも改めて強く認識いたしました。身の回りにいる地域の子供たちに宇城空手の真髄に触れる場面を少しでも増やせるように尽くしたいと思います。

 グループに分かれての稽古では今回、Iさんの指導を補助する役をいただきました。Iさんの指導は本当に素晴らしく、目に見えない部分を普段から大切にして稽古さていることが非常によく伝わりました。三本移動での、相手と自分を見えない何かで繋ぐようにとの説明、型において視線の先をぶらさずにその中に入ってゆくような動きをするようにとの指導、さらに夫婦手は見えない何かで両手が繋がっているように、等々の言葉の端々にその深い考えの一端を強く感じると同時に自らもそのような指導ができるようになりたいと思える、学びと刺激を多く頂くことができました。

 パッサイの支え腕受け投げでは、宇城先生から「肩を動かさない」というご指導を直接いただき、微動だにしないその姿に触れることができたのが、大変印象に残っております。これも結局、表面的な力ではなく、内面から湧き出るエネルギー、それが周囲に伝播してゆくということを教えていただいたのだと思います。

 あっという間でしたが、自らと我々が向かうべき方向、すなわち目に見えるものの先にある真理を求めてゆくべし、ということをはっきりと示していただいた2日間でした。同時に、そうした思考をもって日常・仕事にフィードバックをかけるべきことも、しっかりと確認できた非常に有意義で貴重な合宿でした。

 「深さ」をもとめ、これからも稽古を積み重ねて行く所存です。引き続きご指導のほど何卒よろしくお願いいたします。


●福岡 学生 10代 女性 AS


 宇城先生、大阪合宿に参加させていただきありがとうございました。また、たくさんのことを学ばせていただきありがとうございました。Oさん、Mさん、Sさん、型と分解のポイントを教えてくださりありがとうございました。

一番最初に何人かの人が列になって検証するとき列の途中の人がしゃがんでも周りの人はついてきませんでした。先生が列の端っこの人の手を持つと列全体に気が通っていましたが、先生が気を通しても列の途中の人が他のことを考えると後ろにいた人たちまで気が通らなくなりました。先生ではなく、塾生が端っこの人の近くに行くと空気が変わり、列になっている人の表情が暗くなっているのが分かりました。一人が与える影響がどれだけ大きいか改めて感じました。

班に分かれたときに先生の腕を持たせてもらったときがありました。伸び縮みしていてその後に肩に手を置いたら腕受けをするときも上げ受けをする時も肩が動いていませんでした。それを体験して型の時も分解の時も基本の時も組み手の時も肩を動かさないようにすることが次の稽古からの課題だと思いました。

椅子に座って足を開いて、片方の足を班の人たち全員に押してもらうという検証では押された足が倒れました。私の中では中心がやっと分かってきたと思っていたのですが、先生に中心が分かってないとご指導していただきました。

三人一組での検証は先生が気を入れると横からでも背が伸びていることが分かりました。呼吸法をしても同じようになることが分かりました。ラジオ体操や二人で一人を引っ張ると背が小さくなりました。特に二人で一人を引っ張るという検証では引っ張られている側は筋トレやストレッチをした後と同じで体がきつくなるのが分かりました。

今回の合宿で一番印象に残ったのが先生が見せてくださったホロコーストの実際の写真です。それは衝撃を受けるものでした。私が想像していたよりも遥かに広大な敷地でした。その敷地を囲うように電気柵が張られていて逃げることができなくて、煙突から煙が出ていれば誰かが焼却された合図で生きている人はそれを見ていたと説明してくださいました。特にユダヤ人を乗せていた貨物列車は写真だけでも恐怖を感じました。ガス室には人の良し悪し関係なく毒ガスを噴出させていたというお話もありました。

先生から成長がない。正確には成長はしているけど小さい。先生は大きな成長をされているとおっしゃっていました。懇親会のときに拓治師範の近くに座らせてもらったのですが、そのときに拓治師範が「回数を重ねるしかない。筋トレも5回、10回じゃ変わらない。何千回とするから変わる。だから稽古も回数をを重ねて練習するしかない。」ということを言われて自分の稽古の少なさ、成長のなさが分かりました。

二次会のとき先生の方から私とYさんが座っていた席に来てくださいました。その時に検証をさせていただきました。最初にYさんが手刀受けををして私が横から押したときは弱くて手刀受けの形が崩れていましたが、先生が手刀受けを直すと強くなり、どんなに押しても手刀受けの形が保たれたままでした。手刀受けの形はできているけど姿勢がなっていなかった時に先生が姿勢を直されると手刀受けの形だけができている時よりも強くなっているのを感じました。手刀受けだけでなく全てにおいてちょっとしたところで弱くなると学び正しい位置に持っていくことが大事だと分かりました。その後も検証をさせていただきました。氷が入った容器を持っていて先生がお酒を飲まれるまではその容器が持ち上がりました。でも先生がグラスを机に置かれた瞬間容器が持ち上がらなくなりました。また、ニューヨークから来られたMさんと少し話せて良かったです。私が知らなかったことも聞けて楽しかったです。

宇城先生、検証をさせてくださったり、深さに繋がることをたくさん教えてくださってありがとうございました。榎本師範、検証の時に一緒に組んでくださってありがとうございました。拓治師範、懇親会のときにたくさん話しかけてくださったり稽古についてお話くださりありがとうございました。今後の稽古では引き手と肩を動かさないことを目標に稽古していきます。


●東海 大学教授 50代 男性 YT


宇城先生、このたびの合宿ではご指導くださいまして、本当にありがとうございました。心から感謝を申し上げます。また今回ご指導くださった榎本師範、本当にありがとうございました。心から感謝を申し上げます。

今回は稽古開始にあたり先生より「強さよりも深さを求める」というお話しがあり、深さを求める方向に真剣に切り替えていかなければ駄目だ、という先生のメッセージを強く感じながら、2日間の合宿に取り組みました。

 また、深さを求めてレベルを上げていくことや、現在のあらゆるものは一番下のレベルに留まっているというお話しも強く印象に残っています。また、上のレベルにある圧倒的なエネルギーの世界をこれでもか、というほど体験させていただきました。椅子の脚を2人で両側から持ち、そのまま後ろに倒しましたが、先生が背もたれの上部に指一本で触れると、とたんに倒せなくなりました。また上に上げようとしても上がらなくなったり、触れずに椅子とそれを掴んでいる大勢を回転させたりするなど、常識では考えられないエネルギーの世界を実際に身体を通じて学ばせていただきました。その先生のメッセージを噛み締めた上で、榎本師範の班で稽古に入りました。

今年に入り三本移動組手は先生と師範からたくさん指導を受け、自分自身でも指摘された点を直しながら稽古してきたつもりでしたが、今回師範よりご指導を受け、それが「つもり」だったことを痛感すると同時に、たくさんの課題をいただきました。

まず1つ目は、腰をちゃんと入れる、ということです。自分では腰を入れているつもりでしたが、師範に浮いていると指摘され、腰をぐっと入れ直していただきました。これで腰は立ちましたが、そこから一歩前に踏み出すことがかなりきつく、さらに師範が横に立つと、一歩も前に進めないほどきつく、いかに左側に寄りかかって楽をしていたのかに気づかせていただきました。

2つ目は、引手についてです。これも先生と師範よりこれまで何度もご指導を受けた点であり、自分でも引手をしっかりするよう意識してきたつもりでしたが、師範に直していただき、こんなにも後ろまで引くのか、とびっくりすると同時に、いかに自分でリミットをかけていたのかにも気づかせていただきました。師範の指導のもと実際に引手を深くしっかりとやると、腕受けも強くなっているのを確認させていただきました。

また全体稽古の際に先生より引手のやり方を教わり、先生と一緒にやると、相手の手を簡単に返せて倒すことができました。意識でやらずにぱっと横につけた時の感覚をいまも覚えており、これを手掛かりに稽古していきます。

 3つ目は突きについてです。師範より、突きにいくのではなく、肘を伸ばすことをご指導いただきました。普通の突きはビシッと派手な音が出ますが、師範の突きはそういう音ではなく、むしろ重くて鈍い音がしました。さらに肘を伸ばすだけでなく、肩も入れるようご指導いただきました。

4つ目は脇の締めについてです。言葉でこれを理解するとただ脇を締めるになりますが、そうではなく、横腹を締めなければいけないことを教わりました。師範の脇腹に触れていると、きゅっと締まって下に落ちていき、我々も下に崩されました。さらに今回は腰の下のほうや足首にも触れさせていただき、そこまで落ちていることを教えていただくと同時に、そのときの感覚を一触を通じて学ばせていただきました。最近は、先生や師範がなぜ言葉ではなく一触を通じて指導されるのかが、少しずつわかってきました。

 また、師範がおっしゃった、「指導されたところは直していかなければならない。2カ月で直すと決意したら2カ月で直す稽古をしないと駄目である」というお言葉が、心に強く残っています。この腰を入れる、引手をしっかりする、肘を伸ばす、脇を締める、の4点はすべての型や分解組手に通ずるものですので、まずはそこをしっかりと直していき、深さを求める第一歩としていきます。

 さらに、1カ月に1度の実践塾で先生からご指導を受ける際の稽古への臨み方についても師範からお話しを聞き、日々の稽古でみずからをアップデートし、それで進化し続ける先生の稽古に臨まなければいけない、ということを学ばせていただきました。

 三本移動組手では、他にも、受けの時に身体が丸まることをご指導いただいたり、手刀受けの反対側の手が大事だということで、師範に手をもっと入れ込むよう直していただきました。

 三本移動組手のあとはクーサンクーとパッサイの型について詳しくご指導いただきました。まずクーサンクーに関しては、最初の腕受け・屈伸突きでは、しっかりと正面をとらえてから腕受けに入ること、また反対側を向くときも切らさないでしっかりと正面をとらえてから腕受けすることをご指導いただきました。また、パッサイでも、諸手突きから反対側を向き、下段払いするところが切れやすいので、そこを切らさないようにとご指導いただきました。そしてパッサイの体かわし腕受け連続のところも、芯がぶれているということで、師範と向き合って一緒に行い、芯をぶらさない感覚を身体で学ばせていただきました。

 すべての型がそうですが、師範より、「身体に遊びがあったら駄目である。ネジの緩んだトラクターは使い物にならない。それと同じで、身体をちゃんと締めた状態で型をやらなければいけない」というご指導を受け、型を稽古する際の大事な点を学ばせていただきました。

 そしてパッサイの腕受け・山突きに関しては、師範より腕受けが高いとのご指導を受け、下に下げると、腰を中心に身体が落ちるのを体感しました。師範からは、この感覚を大事にして、他の型をやる際にも自分で直していくようご指導いただき、一人稽古の仕方も教わりました。

また、クーサンクーとパッサイの分解組手では、ほぼすべての技を師範にかけていただき、一触を通じてたくさんのことを学ばせていただきました。どの技もそうでしたが、私が突きにいくと途中で身体が止まり、さらにもっと師範がきつくやられると、前に出ることさえできませんでした。そうした体験を何度もさせていただき、その感覚が身体に残っていますので、それを自分の稽古に活かすよう努力していきます。

個別に指導していただいた点を中心に挙げますと、まずクーサンクーの掛け取り・蹴り・裏拳の分解組手では、掛け取りで相手の手を下に落とすのではなく、ネジを締めるように腰をぎゅーっと絞り、ロックをかけるようにとご指導いただきました。またパッサイの支え腕受け・投げに関しては、先生が回ってきてくださり、肩を動かさないでそのまま投げるというのをご指導くださいました。この肩を動かさないというのは、全体稽古の時にも別の角度からご指導くださいました。また、回し取り・投げに関しては、師範より投げようとするのではなく、回し取りの際に「上!」「下!」と考えずにやるようご指導いただきましたが、「下!」とやるときにどうしても投げようという意識がでてしまい、そこが課題であることに気づかせていただきました。また体かわし突き・腕受けについては、体かわし突きのあと、顔と身体を相手に向け、しっかりととらえてから腕受けにいくようご指導いただきました。師範がぱっと入られると、空間が変化するのがわかりました。そして最後に腕受け・山突きに関しては、左の腕受けに意識がいって衝突するので、相手の右側に向かってやるようご指導いただきました。実際にやってみると、衝突もなく、ちょうど相手の正面に入ることができ、自分がいかに腕受けに引っ張られていたのかに気づかせていただきました。

 そして全体稽古では、先生より圧倒的なエネルギーの世界をたくさん体験させていただきました。どれも常識では考えられないものでしたが、特に今回は、前に歩いているのに途中から勝手に後ろに歩きはじめたことに驚かされました。また、先生が気を入れると、意識はあるのに自分で自分をコントロールできなくなるといった体験もたくさんさせていただきました。意識ではまったく太刀打ちできない無意識の世界、エネルギーの世界を何度も何度も身体で体験し、このエネルギーの世界こそが本質なんだということを今回も深く学ばせていただきました。

 宇城先生、榎本師範、2日間にわたってご指導くださり、本当にありがとうございました。改めて深くお礼を申し上げます。合宿の初めに先生がおっしゃった「深さを求める」方向に舵を切り、少しでも宇城空手の神髄に近づけるよう、今回教わったことを忘れずに、稽古に励んでいきます。

引き続きご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

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