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2024年 ポーランドセミナーレポート

2024年6月23、24日の週末にかけてポーランドの首都ワルシャワにて宇城館長によるセミナーが開催された。

ポーランドはマルチン・ジリンスキー準支部長のヘウム道場とアンジェイ・ウォルスキ氏のミエレツ道場それぞれが別な都市にあるが、皆が集いやすいようにとワルシャワで開催される事となり、ポーランド2道場を中心にドイツ、イタリア、ハンガリー、アメリカ、日本など総数50名の参加となった。


■一日目

初日の稽古は宇城館長による現在の世界情勢を踏まえての、国同士の外交の必要性、個人同士の交流の必要性の話しから始まり、競い合う相対的なスポーツの世界から調和・融合の絶対的な武術の世界へのシフトの重要性を説いた。そこをベースに型によるニュートラル化と分解組手によるゼロ化についての稽古、そして先を取る、事の起こりを押さえる必要性の話と続いた。


塾長のお話しは左奥のポーランドグループにはポーランド語で、右手前の他のメンバーには英語に訳される
館長の話は、ポーランド語と英語に同時に訳された。

ポーランド両道場から10代の参加者が計9名参加していた事もあり、稽古は大人たちのスクラムを子供たちが横から崩す、縦から崩すなど、子供たちに出来て大人たちに出来ないことを示す所から始まり、基本、天の型、剣、居合、サンチンへと続いた。



館長の指導で大人列を簡単に押し倒す子供達(動画)




子供達も含めた、全体での型稽古
子供たちと保護者たち。塾長の様々な実演に途中から親も会場内で子供たちを目を輝かせて見守る姿が印象的だった。
子供達と保護者。館長の様々な実演に途中から親も会場内で子供たちを目を輝かせて見守る姿が印象的だった。

■二日目

二日目は前日の稽古を踏まえ、サンチンの型と分解、パッサイの型と分解が行われた。途中、子供たちを机に寝かせて「思い」だけで机を回したり、一定の方向に動かしたりとエネルギーの持つ潜在力とそれを導き出すメソッドとしての型の重要性を説きつつ、稽古は各国毎に分かれ、それぞれのグループを宇城館長が見て回る形式で続いた。


特に地元ポーランド準支部メンバーは、宇城空手を始めてから日常生活が進歩、成長していることもあり、館長は本物の武術の技を惜しみなく指導した。


マルチン準支部長のポーランドグループ、創心館としてのキャリアを積み始め変化してきている事もあり、塾長も様々な検証を体験させる
ポーランド準支部メンバーへの指導。

宇城空手を通じ、日常が変化したと語ったポーランド準支部のトマーシュ

塾長の指導のもと、急激にパッサイの雰囲気が変わるポーランドの少年
館長の指導のもと、急激にパッサイの雰囲気が変わるポーランドの少年

海外のメンバーは宇城館長の指導を受けられる機会は少ない。そのような中、館長は繰り返し、皆が学んできたスポーツ空手の延長に武術空手は存在しない事、自分の既存の知識では理解出来ない新しい事を学ぶ姿勢について話をした。そして気づく、気づかせる事の重要性と合わせて子供たちの持つ潜在力の大きさ、それを指導する大人たちの責任についても説いた。


子供たちには自信を持てるよう何度も検証を繰り返し、大人たちには普通の人が考える力と宇城空手のエネルギーは何が違うのか、幾度となく実践された。



組手通じ、武術空手を指導する館長

■懇親会

懇親会も宇城館長から学べる貴重な機会だが、今回は日本人のポーランド語通訳が活躍してくれたこともあり、ポーランドメンバーは直に館長の深い話に触れる事ができ、初日の懇親会、二日目の懇親会と館長のテーブルは大変に活気に溢れていた。


ヨーロッパチームとのランチ。
ヨーロッパメンバーとのランチ。
ポーランド準支部の計らいでセミナー前日にショパン博物館を見学、プロのピアニストによるリサイタルを聴く機会も得た(塾長左隣がピアニストのMarcin Wieczorek)。
ポーランド準支部の計らいでセミナー前日にショパン博物館を見学。プロのピアニストによるリサイタルを聴く機会も得た(館長左隣がピアニストのMarcin Wieczorek)

■おわりに

ポーランドは国土を分割され、国を失った歴史があり、ヨーロッパの激しい戦争の歴史の中でもその悲惨さは著しい。「それにも関わらず、現在見事に立ち直っているポーランド国民、国の凄さに、感動しました。同時に宇城空手の存在意義も感じました。」館長はこのように述べ、二日間のポーランドセミナーが終了した。


「地球」は重力ですべてを引きつける。「磁石」は磁力で鉄を引きつける。「人間」は魅力で人を引きつける。宇城館長のセミナー中でのこの言葉の意味を参加者一人一人が実感することの出来るセミナーとなった。



集合写真
集合写真
 
参加者感想
 
子供
 

●アニエラ(ポーランド)

気とか体の使い方とか分からないと所はありましたが、宇城先生のエネルギーはすごいと思いました。大人を投げ倒すことができて驚いた。

自分にそういう力があることは知らなかった。先生を見ていて身体を使ってできないことはないと分かりました。こういった感じでエネルギーを使えることは知らなかったです。


●カイタン(ポーランド)

15歳です。楽しくて、面白くて、気に入っています。できるだけ多くのことを勉強したいです。いろんな技術や型をたくさん覚えて帰りたいです。腕相撲は初めはどうやっていいのか分からなかったですが、やってみたらできたので驚いています。将来は、現在(日本で言う)高専の学校に通っているので、そういった技術関係の職に就きたいと思っています。空手を通して落ち着いた心や自信が持てたので勉強にも役にたつと思います。


●フェリックス(ポーランド) 

2回目の参加です。2022年に初めて参加しました。素晴らしい体験をしました。いろいろなことを知っているつもりでしたが、先生の膨大な知識と技術を目の当たりにして圧倒されまだまだなんだと分かりましたが、これからも理解を深める努力をしていきたいと思います。

自分の中にある力を感じてとても興味深かったです。宇城先生はじめマイケル先生、イエンツ先生、マルチン先生にお会いできてうれしかったです。将来何になるかは決めていません。いろいろなプランはありますが、宇城空手が自分の人生にとても役に立つと思うし、今現在もとても役に立っています。宇城空手のおかげで自信ができたし、以前よりずっと落ち着きました。僕自身とても変化したと思います。


 
保護者の感想
 

●父親 

子供は3人います。今日は一番上の娘(アニエラ)と来ました。

とても気に入りました。面白かったです。こういったセミナーに子供が参加することができて満足しています。子供の頃に自分自身もこういったセミナーに参加したかったけれど、昔はこういった機会がなかったので、自分の子どもが参加できて本当に嬉しいです。

残念ながら自分には娘しかいないのですが、娘が興味をもって稽古に参加しているので、本当にうれしく思います。自分を律し、自立的な稽古ができるので、彼女にとって大きなプラスになると思います。


●母親 

本当に素晴らしいです。ここで子どもが学んだことは、空手だけではなくて、日常生活にも家庭にも生きてくることだと思います。なので、さらにセミナーに参加して子供の潜在力を伸ばせるようにサポートしていきたいと思います。本当に満足しています。


 
参加者(大人)の感想
 

●ズビシェフ(ポーランド)

まずたくさんのインスピレーションをいただいています。先生が説明くださった原則や行為というものは自然の法則に適ったものだと感じます。なかなか先生ほど知識と経験が豊富でこれほど的確に自然の法則を説明できるだけでなく、実際に実演して教えていただける方は少ないと思います。

私の国ではやはり空手と言えばスポーツ空手になってしまいます。ですので宇城先生のセミナーに参加して、本物の空手というか、違った空手を体験できるので、非常に貴重な経験だと思っています。今まで私の国でも言われていたのは、空手は体力とか年齢に応じず誰でも始められるよ、と。にもかかわらず、実際に始めてみるとすぐに体力の限界を感じてしまいます。ですので私の国ではちょっと誤った空手の理解になっています。

宇城先生の空手というのは本当に年齢とか体力にかかわらず誰でもできて、さらに重要なのが、宇城先生の空手をやることで自分の健康状態とかも向上するということも重要だと思います。

まとめさせていただくと、このセミナーはとても貴重で、なかなかポーランドではないもので、宇城先生のことを申し上げますと、ほんとうに人間として素晴らしい方だと、その一言に尽きます。先生とお会いして人生に対するアプローチが変わりました。ありがとうございました。


●バベル(ポーランド)

セミナーを通じて先生から貴重な知識を体得できるので、非常にありがたいと思います。

特にお教えいただいたことを自分の技にどうやって生かしていけるかが今後の課題だと思

います。

特に先生のセミナーでいいと思うのは、実践的な方法で教えて下さることと、真剣さのなかに、とても面白おかしい要素もあるので、非常に楽しみながら稽古ができています。

だんだん身体の使い方が変わってきて、筋肉を使わなくなりました。それを サンチンをやればやるほどより強く感じます。これまでスポーツ空手をずっとやってきて思うに、自分に悪い癖があるのを感じます。35年間スポーツ空手をやってきましたから。力を使わないで稽古するということは全然知らなかったです。自分の今の年齢でも発展できるということが分かっているので(未来は明るい)。スポーツ空手をやっていると、落ちるだけなのでやっぱり全然違います。


●トマーシュ(ポーランド)

私は何回か参加していて、参加するたびに受ける感動とかがだんだん大きくなっています。セミナーの場での稽古以外にも、朝食の時であるとかディナーの時にいろいろなお話を聞かせていただいて、それもたいへん勉強になっています。今回ポーランドで開催していただいて、これまでより近いところで先生のお話を聞かせていただき、本当に価値があったと思います。日常的にも空手の練習だけでなく生活においても自分自身に変化があるのを感じますが、それを先生に気づいていただけたのが本当に嬉しいです。

以前、私の知り合いが、私のことをあまりフレンドリーではなくて、ちょっとつっけんどんな感じの人間だと言っていたのですが、今、私は自分でもすごくフレンドリーになっているのを感じています。

宇城空手の素晴らしさは、練習すればするほど深さが分かって、ただ足りないこともどんどん分かってくるので、本当に終わりがないです。頑張っていきたいです。今までたくさんのことを教えていただいたのですが、お話を聞く限りこれまで教えていただいたことは、ほんのちょっとなので、この先にどれだけ多くのことがあるのだろうと、本当に楽しみです。

あと先生がポーランドを気に入っていただけたようなので、それもとても嬉しく思います。ブダペスト、ハンガリーでまたお会いしたいです。


●エラ(ポーランド) 

エラと申します、ミエレツという町で道場をやっています。今回のセミナーに参加させていただきまして、毎回楽しみにしておりまして、できるだけたくさんのことを学ぼうとがんばっています。毎回ポジティブな印象しか受けないのですが、とくに先生に見せていただく技とかアプローチとか、ほんとうに毎回感心するばかりです。毎回セミナーのあとに、先生の技とかアプローチとかということに感銘を受けて、セミナーのあとも長いことそれが印象として残っています。

先生を間近に拝見することで、やはり深さと言いますか、そういうものをできるだけたくさん覚えて帰ろうという思いです。


●アンジェ(ポーランド) 

本当に「素晴らしい」の一言です。毎回新しいことを勉強しています。セミナーのあと地元に帰って今回学んだことを自分のクラブの生徒たちに伝えたいと思います。

分解も、今までちゃんとできているという思いで来たのですが、実際に教えていただいて、やっぱりまだまだだと、細かいところが出来ていない。それだけでも来た甲斐があると思います。今後も細かいところにこだわりながら練習していきたいと思います。

パッサイも今までなんとなくやっていたのですが、詳細を考えるとまだまだ直すべきところがたくさんありますので、今後も細かいところに集中しながら直していきたいと思います。

地元に帰って生徒に、忘れないうちに出来るだけ早く教わったことを伝えて行きたいと思います。


●マルチン・ジリンスキ(ポーランド準支部長) 

今回、ポーランドに先生をお招きできてとても光栄に思います。我々にとって特別な機会でもありますが、それに対して責任も強く感じています。

初日は子供がたくさん参加し子どもを対象にした内容が多かったのですが、大人の参加者が学ぶことが大変多かったです。とくに重要だったのは、子どもは潜在力を持っていて、それが大人になるにつれて消えてしまうということでした。大人になってもそのような潜在力を失わないようにしなければならないことを学び大変勉強になりました。

気の使い方に関しては、昨日も今日も先生に実際に実践してりただいたのですが、今のポーランドのグループには内容的にはちょっと難しいのかなと思われましたが、今後さらに上のレベルを目指して、気の使い方も覚えていきたいと思います。

先生のアプローチというのは、個々の人間によって違った角度から教えてくださるので、グループ全体で稽古しているにもかかわらず、各個人が自分のためになることを何か持って帰ることができる、体得できると思います。全体的にセミナーを通してより自己発展ができるということが一番重要なことで、こういった身体の練習だけではなくてお話を聞くだけでも身になって自己発展につながるので、毎回、先生に会える機会を大事にしています。

特に初日の子どもへのセミナーは私自身もとても満足していて、子どもだけでなく、父兄がその様子を見ていて、子どもや参加者が驚くだけでなく、親、ご両親がかなりポジティブに驚いていたので、今後、より積極的に参加があるのではないかと、そこに期待しています。子どもたちは次のセミナーはいつなのかとワクワクしています。


エマニュエル・アルゼンチーノ(イタリア準支部長)

まず、宇城先生に直接学べる機会であるセミナーを企画してくれたマルチンと彼のチームに感謝します。このセミナーで私が大いに感銘を受けたことが1つありました。それは、先生が説明をされる前に私の身体がすでに感じていたと言うことです。

言葉で説明するのは難しいですが、私の体は私が見たり聞いたりした以上のことを学んだように感じました。これまでとは異なり、私の体は宇城先生の感覚と説明をもっと吸収したようです。まるで他に追加するものがないかのように、実際、言葉はこの感覚を邪魔するくらいの感覚です。

さらに、稽古での、特に先生と組手の際に、なんどか時間が広がっていくような感覚になりました。私の突きが遅くなり、宇城先生が常に私の時間に入っていて、先生は私の突きを常に予測できているように感じました。先生のすべての技術的なご指導に本当に感謝しています。学んだことを大切にし、進歩ができるまで毎日稽古いたします。同時に進歩には終わりがないことを常に心します。。

宇城先生 ありがとうございました。


マイケル・ケーテ(ドイツ支部長)

宇城空手がいかに深いものであるかが示された素晴らしいセミナーでした。

最も印象的だったのは、テーブルの上に横たわっている少年が、彼の思考の力やエネルギーで、彼を持ち上げた人々を動かすという、「思いが現実を生み出す」の実践でした。

子供やティーンエイジャーが大人にとって難しいテクニックを簡単に習得できるのを見るのは素晴らしかったです。私にとって、このセミナーは私自身に内省と謙虚さをもたらしました。とても感謝しています。


ジョシュ・ドラックマン(シアトル支部長)

素晴らしいセミナーでした。

先生を直接感じ、経験して多くの時間を過ごすことができたことは、私にとって大きな名誉と驚異的な学びの時間でした。終わったあともそれが身体に私自身に強いインパクトが残っているのを感じています。私はまた、型や分解でいろいろ指導してくださった日本の先輩方にも多くのことを学びました。

すべてのヨーロッパの参加者がたいへんな意欲をもってセミナーに参加していることに感銘を受けました。多くのことを先生とご一緒する時間から学び、進歩しようとする意欲に満ちていました。

このセミナーは、宇城空手が国際的に広まっていくとても良い一歩になったと思います。

宇城先生と、このセミナーを可能にしてくださったすべての方々に感謝いたします。


●フェレンツ・フリス(ハンガリー準支部長)

とても特別なセミナーに参加し、多くの新しいことを学び、多くの分野でより深い理解を得ることができました。特に興味深かったのは初日の土曜日、先生がポーランドの子供たちと一緒にたくさんの実践的な検証をされたことです。子供たちは、宇城先生が披露してくださったことをすぐにマスターし、私たち大人も、この柔らかく自然な動きを何度も何度も稽古しました。

木剣の稽古では、自分自身の動きに新たな機微を発見し、今後の稽古に取り入れたいと思いました。通常の稽古と木剣の稽古の関連性の説明はとても役に立ちました。

2日目の日曜日は、前日に子供たちの純粋な動きから学んだことを、ペアで稽古しました。自分の動きに多くのしゃくりがあることに気づいたので、修正に努めます。

今年の春にアメリカで榎本師範のシアトル・セミナーに参加した時、基本を磨き、すべての型稽古で細部と分解を一つ一つ確認したことは、本当に役に立ちました。今回ワルシャワでは、先生が二人一組で分解をやるよう指導いただいた際、先生が特別な手ほどきをしてくれたお陰で、春の学びと色々と繋がりました。

チームを代表してお礼を申し上げるとともに、10月にブダペストで開催されるセミナーの準備にわくわくしています。

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