第5回大分実践塾稽古会レポート

平成30年3月2日(土)大分県日出町の川崎体育館にて、塾長による第5回大分実践塾稽古会が開催された。

前年度同様に審査会と稽古会の2部構成で実施され、塾長の審査が受けられる待望の日である。

一年間の稽古の集大成であり、新たな学びを得て新たな一年を迎える姿勢を養う日でもあるこの日に、受審者は勿論、全ての塾生の胸は歓喜に震えていた。

期待に高鳴る鼓動を押さえながら、基本稽古を行ない、塾長の登場を待った。

塾長が登場した刹那、張りつめた空気が柔らかく温かなオーラに包まれた様に変化した。

塾長より冒頭挨拶と審査についての説明が行われ、いよいよ審査が開始された。

緊張が走る空気の中、会場が静まり返る。

受審者は塾長直々の審査を受けられる誉れを経験する。またその緊張感と同じく高鳴る期待と不安を胸に、受審者は自分自身が日夜稽古とどのように向き合ってきたかを確認するが如く精一杯に修業の成果を発揮した。特に今回は、大分では初めての応用組手が行われることで、会場は一層熱気を帯びる。審査を見守る全ての塾生も会場の張りつめた緊張感とともに、声は出さずとも心から受審者を応援していた。

講評と発表では順次昇級者が発表され、三名の塾生が昇段し黒帯を頂戴する事となり、歓喜とともに大きな拍手が会場を温かく包む。

審査会終了後は稽古会が始まる。塾長の動きとともに、子どもも大人も意識が高まりながら全体の心が一致し、ひとつになっていく。

先ずは支部長の号令のもと基本、天の型、地の型、三本移動、型を全員で行い塾長自ら全体を細かく指導して頂く。

分解組手では腕受け逆突き、腕受け蹴りの攻防一致について細やかに指導を頂き、受けることの大切さを指導して頂く。正しい型でしっかりと受ける。しっかりとした型で受けていないと突きで相手を崩せない。

大人が数人組んで列を作り、腕受け蹴りを行なった後にその列を押す。正しい型で行うと大の大人数人で作られた列がいとも簡単に押され崩れる。

スポーツ的な気合での発声や、押忍と掛け声を入れた後では全く列は動かない。

子どもの自然な身体の動きから大人は学び、塾長の指導に意識が高まる。

型の稽古ではサンチンとナイファンチンを中心に行う。

ナイファンチンでは手の位置など細かな部分まで指導を頂く。

正しい型の指導と検証を交えて塾長の熱心な指導は続く。

分解組手では正しい型で受けるという検証のもと、全員で受けの稽古を行なう。

受けという動作が型にはまっていないと力と力の対立になってしまい捌けない。

塾長が先頭の塾生の手を合わせると、手が吸着したかのように離れず、数十人の大人の列が引っ張られる。

更に塾長が気を入れると、その大人の列は先頭の者に従うかの様に引っ張り走る事ができる。

塾長の腕を大人数人が抑え込み腕相撲をしても簡単にひっくり返される。

今度は子どもと腕相撲を行なう。当然力ではひっくり返すことができない。

塾長が子供の姿勢を正し気を入れると、子どもでも大人の集団をひっくり返してしまう。通常であれば有り得ない出来事に感嘆の声があがる。

大人の塾生が両腕を伸ばし、左右それぞれの塾生の肩を掴んだ状態で塾長が気を通す。

伸ばした両腕に、他の塾生2人が鉄棒の様に掴まる。通常なら肩関節が外れたり、ひじ関節を故障するような事を、塾長が気を通すだけで腕は強くなり、痛みを感じることもなく簡単に掴まることが出来てしまう。

見学者もいつしか塾長の気に引き込まれ、一つ一つの検証に感嘆の声を上げ、自然と塾長の一挙一動に意識が集中していく。

おわりに

誰もが宇城空手の門を叩き学べるわけではない。何故に宇城空手と出逢い、塾長に師事する事ができたのか。今回参加した塾生それぞれにも必ず理由があり役割がある。

武道という道とは武を学ぶ積み重ねの中において、その学びを心に生涯を通し歩んでいく事を示唆している。武道という伝統を受け継ぎ強くなるという事は、スポーツのように個の肉体的運動的強さを誇張する様な類のものではなく、武道を通して強く養われた自身の中心を軸として、社会の中で責任と役割を得るということ他ならない。

今回の稽古会で塾長の回りに目を輝かせながら集まる子どもたちを目の当たりにし、塾長に学ぶ子ども達が成長して、新しい社会を形成していく時に此の学びが根底にある人間社会ならば、どれほど素晴らしい未来かと想像に期待は膨れる。

我々大人は、より健全で人間味溢れた人間社会を作る大河の一滴として、心を開いて謙虚な姿勢で学びながら武道を通して得たものを社会や生活に反映できるように日常の中で事理一致していく姿勢を養うことが大切である。それが次の時代を築く子供たちへ紡ぐことへと繋がり宇城空手を学ぶ大人としての生き方と役割ではないだろうか。

本稽古会で子どもは輝きを増し、大人は謙虚さと素直な心を取り戻す。空手を通し、人生を学び、自身を鼓舞する機会を頂戴した素晴らしい稽古会であった。

大分実践塾塾生 田嶋大介

第5回大分実践塾稽古会 感想文

●N.S 49歳 看護師

宇城先生、この度は昇段させて頂きまして、誠にありがとうございました。宇城空手の黒帯を締めさせて頂くことに、身の引き締まる思いです。

宇城空手を学ぶほどに、出来ていないダメな自分ばかりが見えてきて、不安が期待を大きく上回っていました。それでも審査が始まると、宇城先生に見守られている空気感に緊張が外れ、今の自分の精一杯を出せたと思います。いつも一緒に稽古している仲間や子供たちにも見守ってもらいました。宇城空手の黒帯に恥じないよう、今後の稽古に精進し、自己成長できるよう頑張っていきます。宇城先生にご指導いただいた姿勢の悪さを、次のご指導までに少しでも改善できるように意識して取り組みたいと思います。

今回の稽古会はビデオ撮影担当でした。宇城先生による貴重な気の実証、参加者の学びや喜びを如何に記録に残せるかが課題でした。レンズを通して、仲間の最高の笑顔をたくさん見ることができました。不可能が宇城先生の気によって一瞬で可能になることや、一撃で相手を倒すその強さに、見学者から何度も感嘆の声が上がっていました。審査会と稽古会は、子供には少し長いであろう4時間半という時間でしたが、低学年の子供ですら最後までしっかり参加できました。寒い中、4時間半座って見学されたご父兄や子供たちも同様で、宇城先生の魅力に引き寄せられたからだと思いました。今回の稽古会も、みんなの笑顔で終わりました。また、来年大分に来て下さることを心待ちに日々の稽古に精進していきます。

今回の審査会と稽古会、誠にありがとうございました。今後ともご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

●M.M 18歳 大学生

宇城先生、先日は稽古会ありがとうございました。

色々な検証をして下さった中で心に残ったのは、正座をしている人の肩を上から抑えた状態で立ち上がる検証でした。普通に立ち上がろうとしても力いっぱい立ち上がろうとしても上からの力には勝てず、すぐに崩されてしまいました。そして今までしていた腕受け逆突きをして立とうとしても結果は同じでした。しかし、宇城先生に言われたスピードある腕受け逆突きをすると、いとも簡単に立ち上がれました。思いもよらなかった腕受け逆突きのパワーに驚かされました。

更に、スピードある腕受け逆突きをイメージするだけで立ち上がることも出来とても感動しました。

先生が先を取ると仰っていた意味が、何となくですが理解出来たように感じます。

他の受けでもスピードをつけることが大切だと思いました。しかし単に速くするだけではなく、型にはまった「守る」受けをすることも大事であることも理解し、これからの稽古に取り組んでいきたいと思います。

また一番驚いた検証は、人間鉄棒です。

男性3人が肩に腕を置いて鉄棒のような状態に私がぶら下がったり、その腕に乗るというものです。

私はその腕にぶら下がるのは想像しただけで不安しかありませんでした。

肘や肩の関節が折れるのではないかと心配でした。

勿論、普通にぶら下がることは不可能でした。

しかし、宇城先生が男性に気を通すと、さっきまであった不安消え去り、もはや本物の鉄棒に乗るような安心感が出てきました。

しかも私が乗ったままの人間鉄棒は簡単に移動することもでき、気の凄さを改めて体感できました。

今回の稽古会も学ぶことが多くあり、とても充実した時間を過ごしました。また、初めて着けた黒帯の重みも感じ身が引き締まる思いでした。

今後は黒帯としてより一層基本、型、そして日常も真剣に取り組み、多くの気づきが出来るよう、心身共に成長させていきます。そして、宇城先生のように皆が信頼し尊敬する人となりたいです。

貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございました。

●K.H 50歳 地方公務員

今回、先生の目の前で昇段審査を受けることができ、緊張で胸も頭もいっぱいいっぱいでしたが大変光栄な瞬間でした。今できていることしか出せないと思い、真剣にやりました。畏れ多くも初段をいただき身が引き締まる思いです。

稽古会では、サンチン・ナイファンチンの動作、二人組になっての分解組手・防御を学びました。今後の稽古では身に着くまで意識してやり続け、次回先生の御指導を受けるときには上達した姿をお見せできるように稽古に励みます。

先生が前に出した子どもの技を見ますと、柔らかい力ですーっと相手に入っていくような感じを受けました。「姿勢」が大事と改めて思い知らされました。

左右にいる人の方に手を乗せ、左右の腕に大人が乗るという人間鉄棒を体験させていただきました。腕に乗っている感じはあるのですが、「重たい」とか「痛い」とかは全くなく、ただただ身体の中からエネルギーが湧き起こる感触が嬉しく歩き回りました。先生のとてつもない「気」の凄さに驚愕でした!

何でもですが、体験した人しか味わえない内面のエネルギーが感じられましたし、多くの人に体験してほしいと思いました。

稽古中、先生は多くの塾生にアドバイスをかけ、その姿・指導を聞くためにいつの間にか先生の周りには塾生が輪となっていることがたびたびありました。「指導」という先生の愛を感じます。ずっと宇城空手を続け、少しでも自分と関係する人の人生が良くなるよう精進して参ります。

様々なことを経験しながら、頭でなく身体での気づきを大切に毎日を稽古場とし頑張ります。今後とも厳しい御指導を宜しくお願い致します!

2日目の朝食まで貴重な素晴らしい時間を一緒に過ごさせていただきました。有難うございました!

●S.K 12歳 中学生

僕は、今まで‘投げ‘が出来ませんでした。

でも、宇城先生の話を聞いてできるようになりました。

ありがとうございます。

中学校に行ったら黒帯になりたいです。

また来年会えるのを楽しみにしています。

僕は学んだことがあります。

それは友達を大切にすることです。

今までも大切にしてきましたが、時々喧嘩もやってしまいます。

それで悩んでいた時、宇城先生の言葉を聞いて、‘はっ‘としました。

それで、僕は最近喧嘩をしなくなりました。

ありがとうございます。

●R.M 11歳 小学生

僕は、宇城先生の稽古会で宇城先生は、とても優しくて、心の器が大きな人なんだな、と再三思いました。

僕は、宇城先生みたいに、心の立派な人になりたいです。

今日の稽古では、色んなこと、例えると型のやり方を教えてくれたり、上げ受けができない時、こうすれば良いと優しく教えてくれて、とても優しい先生なんだなと思いました。

また、来年の稽古会に行って、宇城先生から学ぶことをたくさん学びたいと

思います。

また来年参加するので、その時になったら、また稽古を教えて、上手くして下さい。楽しみに待っています。

必ず来て下さい。

●K.I 13歳 中学生

僕はこの稽古会で腕受けの仕方を学びました。

前までは肘で回していたけど、それに腕を円のように回すことが加わりました。それによって苦手だった、腕受け投げもできるようになりました。

色んなことを体験して思ったことは、「気」には無限の可能性があるということです、

小さな子供が大きな大人たちを押したり、大人の腕が鉄棒のようになったりしてやっぱり「気」はすごいと思いました。

このようなことを体験していく中で、僕は「先」という言葉が印象に残りました。組手の時などに攻撃より先に行動すると自分を守ることができるんだと思いました。

今日学んだことをいつもの練習や水泳にも活かしていきたいし、もし襲われた

時などに活用したと思いました。

でも実際は、襲われた時は多分身体が動かないと思うので、審査会の時の応用

組手などもいつもの練習でやってみたいと思いました。

今回もたくさんのご指導ありがとうございました。

来年もよろしくお願いします。

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