どの視点でものを見るか

 たとえば、「水は(1)から(2)に流れる」という問いがあったとします。たいていの人は(1)(2)の答えに「(上)から(下)に流れる」と書きます。しかしこれは本当でしょうか。

 次の絵を見てもらえればわかりますが、上から下といっても、自分がどこにいるかによって、その表現は異なります。太陽が東から昇って西に沈むといっても、それは地球が回っているから、そのような表現になるだけのことです。

 では水が流れるということにおいて、どのような捉え方があるのか。もっとも大きな視点に立てば、「中心に向って流れている」です。すなわちそれが重力による引力作用です。実際は今居る所での視点が現実的であり、上から下でいいのですが、どの視点でものを捉えるかをプラスαすることによって、他の事でもそういうものの見方ができるようになるということです。

 こういう問いを小学校3年くらいからやっていけば、ものの見方・考え方がより深くなると思います。

 今はひとつの答えしかない、受験勉強という中でしかものを見ません。そうではなく、自分の中で問題提起をしていく力をつける。どこでものを見るかで世界は変わっていくということを学ぶ。つまり、「答えありき」の問題ではなく、答えを自ら見出そうとする思考過程にこそ個の存在があり、そういう問題を提起すべきだと思います。

 そういう教育の中で子供を育てていけば、いろいろな事に関心を深くもっていけるのではと思います。

 学校は時間がないからといった理由で、済まされる問題ではありません。すべて、教育に向き合う姿勢の問題であると思います。

■読者からの感想 2019/5/1

水が上から下へ流れるという捉え方は自己中心の視点

水は中心に向かって流れるという捉え方は本質(全体)を捉えた視点

教育システムの中で、答えのある問いを解くという訓練を受け続けると、常識的な正しい答えを出せるようになれても、答えがない問いには対応できなくなります。

日常や仕事の中で、答えの出ない問題が、あたかも自身のすべてを否定するような問題であるかのように捉えてしまい、心を病んで潰れていく人間を多く見ました。

私も以前は、答えの出ない問題に執着し、悩み、苦しみを周囲に撒き散らし悪影響を与えていました。

しかし、宇城先生に学ぶことにより、高く深い視点で物事を見ることができるようになりました。

答えのない問題は一つの渦のようなもの。その渦に飲み込まれることなく、高い視点で見るとその渦の小ささに気付き、深い視点で見るとその問題の根源に気付きます。すると、頭の中に次々と対処すべきことが閃いて、周囲の人を巻き込みながら解決に当たることができるようになりました。それは、答えを出すのではなく、問題の本質を見て、より良い方向へ状況を流し、動かすという感覚です。あの、東日本大震災と福島第一原発事故の修羅場で、誰もが混乱し、できない理由を並び立てている中で、自ら行動することができたのも、宇城先生の本質を見るご指導のおかげです。

これからの世界を担う子ども達に、本質を見るという教育を受けることのできる環境を構築する。全ての学校がこのような環境になるのが理想ですが、まずは自らが子に対して、周囲の親や子ども達、地域のコミュニティに対して、その視点を持った行動を示すことが一歩だと思います。

宇城先生の今を知ることができる、素晴らしいコラムに感謝いたします。

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