武道  人間は、生まれながらにして完成形 〜気とは何か その根源にあるもの〜


このチューリップの例は、「球根はその完成形としての、赤い花を咲かせるチューリップ、という未来の姿をその時点ですでに秘めている」ということの真実を教えてくれています。
すなわち球根の真理です。
同時にこの二つのものの見方、考え方、すなわち分析型か完成型かの行動は、私たちの生き方にも大きく影響してきます。

前者の分析型は、すべて目に見えるもの、今の知識ですべてを理解することによって納得するという高偏差値型の思考回路です。
後者の完成型の、土に埋めて、という考えや行動は、目に見えないもの、すなわち目に見えるものの奥にある、目に見えぬメッセージを無意識に読み取れている人です。感動です。まさに、感じて動く人なのです。
このことはまさしく人間にも当てはまります。母の胎内に宿った時から、誰一人同じではないDNAをもった完成形としての生命体の存在です。
チューリップの場合の土に値するのは、人間にとっては地球からの目に見えないメッセージであり、生命体共存共栄の場でもあります。すなわち私たちの食もここにあります。だから食べる時「(命)いただきます」なのです。生命体に必要不可欠な水は、チューリップにとっても人間にとっても絶対的なものです。
 
そして太陽に値するのは、愛です。
しかし、チューリップとなるはずの茎を途中で摘んだり、つぼみを摘んだりしたらどうなるでしょう。完成形であるチューリップを見ることはできなくなってしまいます。
同じように、人間もそのような状況におかれると、完成形としての姿を見ることなく、途中で成長がおかしな方向にいってしまったり、心の病にかかるなど、世界にただ一人の自分という完成形とは逆の方向にいってしまいます。
そうした完成形としての成長をゆがませている要因の一つが、あまりにも目に見えるものへの物質主義思考や数値を最優先した科学理屈偏重思考です。
 
宇宙を見れば、科学はまだその5%しか解明していないと言われ、あとの95%はいまだ未知の世界であると言われています。
そうであるならば、私たちはその未知の95%というはるかに及ばない、おそらく永遠に解明できることのない世界に畏敬の念を持つことだと思います。
そういう意味では、現在の科学のあり方に見るように、5%のなかでものを考え、その理屈で物事を理解させようとする実践性のない分野の科学においては、もっと謙虚な思考が必要だと思います。
まさに95%への畏敬の念は、完成形としての人間、私たち一人一人への目に見えないエネルギー、メッセージを無意識に感じ取れる暗証番号とも言えます。
その「無意識」が今の自分の行動の根源にもなっているわけですが、現在の日本の教育や社会システムは、完成形としての身体を軽視した理屈偏重になっており、そのため身体の感度が鈍り、無意識のメッセージが断ち切られているのです。

95%の未知の世界からのメッセージである、目に見えない、感じることのないエネルギーをキャッチするのは、身体、すなわち身体を構成している60兆個の細胞です。
この60兆個の細胞がアンテナとなって、そのエネルギーをキャッチしていると言えます。そのことは別途詳しく述べますが、「気」という事象によって、不可能と思われることが一瞬にして誰でも可となる実践事例でも検証できます。
その実践事例は自分自身でいくらそうありたいと思っても、またいくらトレーニングを積んでも、決してできるものではありません。それは部分体という域を超えられないからです。可能になる絶対条件は統一体になっているということです。それは、生命体としてバランスが保てている完成形だからです。

また人から人へのメッセージの最大のパワーは、目に見えない「気」の存在です。
日本には昔から「気」のつく言葉はたくさんあります。
「気力」「気合」「元気」「気分」「気が利く」「気がかり」「気に入らない」「気が合う」「気がすすまない」「気が引ける」「気が置けない」「気が気でない」‥‥‥‥
これだけ気のつく言葉が日本にあるということは、私たち日本人の生活はそれほど「気」と密接に関係していたということであり、また「気」という 実態が存在しているからこそ出てきた言葉だと思われます。今でもナマズが地震を予知するように、人間にも古代にはいろいろな予知能力があったのではないか と思われます。

この日本の「気」の実態については、拙著『気の開発メソッド』(初級編・中級編)、またDVD『人間の潜在能力・気』(第1巻・第2巻)に示しているとおりです。
宇宙の産物として、生まれながらに完成形である人間の活力源は、まさにこの「気」であります。この「気」を身体に取り戻すことにより、自信と誇りを復活させ、現状打破につなげることが大事ではないかと思っています。


矢印  宇城塾長の気の世界  矢印  宇宙の95%は未知の世界